日本看護協会が実施した調査結果によると、常勤看護師の離職率は約11パーセントにのぼる。離職理由として最も多く挙げられるのが妊娠や出産であり、次いで結婚や子育て、介護といったライフステージの変化が続く。看護師の仕事は大きなやりがいを感じられる一方、家庭生活や子育てとの両立を維持していくことが困難な職種と言わざるを得ない。

独身時代なら自分のスケジュールや体調管理を第一に考えて柔軟に行動できたが、結婚後は配偶者や家族の都合を優先して考慮しなければならなくなる。家族と過ごす時間を大切にしたいと思っても、特に子どもが小さいうちは夜勤の負担をどのようにクリアするかが極めて重大な課題となるだろう。自身の休息時間を大幅に削って家事や育児に奮闘することは一時的には可能でも、十分なリフレッシュができないまま無理を重ねることで身体の疲労は蓄積していく一方だ。

その結果、体調を崩したり職場での判断力低下を招いたりする悪循環に陥る危険性もあるだろう。勤務時間が長く不規則なシフト勤務や夜勤を伴う環境で、家庭の機能を維持しながら働き続けることがいかに大変かは容易に想像がつく。結婚後も看護師として長く活躍するためには、こうしたさまざまな課題を一つずつ適切に解決していく必要がある。職場側のシフト調整や配置に対する配慮はもちろんのこと、パートナーによる家事育児への理解と積極的な協力体制を築くことが何よりも欠かせない。

このように早期の離職を防ぎ自分に適したキャリアを維持するためにも、結婚後に直面しやすい課題や両立のメリットを正しく把握し、パートナーと今後の生活像についてあらかじめ話し合っておくことが大切だ。